グラフィックストラック
SCASで編集する直接の対象であるグラフィックストラックを作成します。作成の方法には2通りあり、メインウィンドウメニューの[ファイル]→[新規作成]を選択するか、もしくはテキストデータをインポートすることによって自動作成を行います。グラフィックストラックは1つしか作成できません。
グラフィックストラックには、編集を行なうにあたっての様々な情報を設定しておくことが可能です。
シンクロコンテンツの歌詞の部分をインポートします。XFファイル、テキストファイルのインポートが可能です。
インポートを行うには、メインウィンドウの[ツール] メニューから [インポート] を選択します。さらにサブメニューでファイルの種類を選択するとファイルダイアログが表示されるので、歌詞データとして読みこむファイルを選択してください。すると、ファイルインポートのダイアログが表示されます。ここで[OK]ボタンを押すと、歌詞データがグラフィックストラックにインポートされます。
インポートが正常に行なわれると、グラフィックストラックウィンドウに自動で作成されたブロックとテキストイベントが表示されます。ブロックの背景色はパラメータタイプ "0x00" のバックドロップカラーが反映されます。何らかのエラーがあった場合は、その旨を表示してインポートを中止します。
グラフィックストラックにデータが既に存在していた場合、既存のデータは全てクリアされインポートしたデータに差し替えられます。
スコアトラックに演奏データが存在している時、「ツール → 演奏情報の削除」をクリックするとスコアトラックがクリアできます。
テキストイベントの表示位置や表示時間・色替時間・ライフタイムは自動的に設定されます。ワイプ編集などを用いて修正を行なってください。
歌楽などで使用されている XFファイル(*.mid)から歌詞データを抽出しインポートします。
詳細は、XFインポートを参照してください。
テキストファイル(*.txt)に含まれるテキストをインポートします。
1行の文字列が1つのテキストイベントとして作成されます。長い文字列は最大128バイトでカットされます。改行が2回行われると、ページ(ブロック)の切れ目と判断され新しいブロックが作成されます。
テキストファイルのインポートでは、パラメータタイプ "0x40" の色属性と座標系でテキストイベントが作成されます。あらかじめグラフィックストラック情報ダイアログでパラメータの設定を行なっておくと便利です。
SCASでは、制作するグラフィックストラックの情報を設定することができます。色やパラメータの設定をファイルとして保存し、再利用することができます。グラフィックストラックを選択し、[編集] メニューの [トラック情報] を選択すると、グラフィックストラックの情報設定画面が表示されます。

グラフィックストラック情報ダイアログ設定プロパティ
- フォーマットタイプ
- デフォルトから変更できません。この SCAS は Handy Phone Standard フォーマットのみに対応しています。
- プレーヤタイプ
- デフォルトから変更できません。この SCAS は携帯端末のみに対応しています。
- キャラクターコード
- デフォルトから変更できません。キャリア専用の文字コードが設定されています。
- カラータイプ
- デフォルトから変更できません。この SCAS は Standard Color のみに対応しています。
- タイムベース
- イベントの時間の最小分解能を設定します。携帯端末における同期再生の分解能は100ミリ秒程度を想定しています。この値はイベントの時間間隔の設定の精度を変更するだけです。
- パラメータ
- イベントはパラメータタイプを持っていてそれぞれに固有の表示パラメータを持つことができます。このタイプ毎に表示色の設定をすることができます。
(例) 明色地用の色設定や暗色地用の色設定などを設定したり、目的別に色を設定してパラメータを使い分けるために使用します。
SCASでは、イベントの表示用パラメータを設定することができます。主に色属性や座標系を複数組み合わせて設定を行ない保持しておきます。こうした複数のイベントタイプを用いることで、イベントの作成時に色の設定などが簡単に行えます。また、何度も色を変更する場合や繰り返し変更する場合にデータサイズを節約することができます。
イベントパラメータの変更ダイアログは、グラフィックストラック情報ダイアログのパラメータリストでパラメータを選択し、ダブルクリックするか、或いは[変更]ボタンを押すと表示されます。

パラメータ変更ダイアログ設定プロパティ
- パラメータ名
- 任意の名前を設定することができます。
- パラメータタイプ
- 編集のために選択したパラメータタイプが表示されます。これがイベント設定時のパラメータの識別子となります。
- フォント
- グラフィックストラックで使用するテキストのフォントを選択します。現在変更することはできません。
- フォントサイズ
- テキストのフォントサイズを指定します。"12"固定で、変更不可となっています。
- 表示方向
- テキストの表示方向を選択します。"横書き"固定で、変更不可となっています。
- アトリビュート
- テキストの表示アトリビュートを選択します。"ノーマル"固定で、変更不可となっています。
- 座標系
- オブジェクト表示位置の座標系を指定します。
- 文字色等
- テキストや2値ビットマップの文字色、背景色、色替後文字色、色替後背景色を設定します。縁取色および色替後縁取色は変更できません。
- バックドロップカラー
- コンテンツの背景色を設定します。パラメータタイプが "0x00" のパラメータのみ設定が可能です。ここで設定されているバックドロップカラーはグラフィックストラックのデフォルトの背景色として反映されます。
- 透明処理
- オブジェクト表示において透明処理をするかどうかの設定と、透明色の指定をします。SMAFは多色のイメージ画像を表示する際にRGB=3:3:2に減色表示します。イメージの透明化を行う場合は減色された色と透明色指定値が合っている必要があります。
- パラメータ保存
- 変更したパラメータセットを保存することができます。グラフィックストラック情報ダイアログの[保存]ボタンを押すと、名前をつけて保存ダイアログが開きます。ファイル名を指定して[保存]ボタンを押すと、パラメータがファイル(*.par)に保存されます。
- パラメータ読み込み
- ファイル(*.par)に保存したパラメータセットを読み込むことができます。グラフィックストラック情報ダイアログの[読み込み]ボタンを押すと、ファイルを開くダイアログが開きます。ファイルを選択して[開く]ボタンを押すと、パラメータが読み込まれます。この時、既存のパラメータデータはクリアされます。
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